村松 哲文

駒澤大学教授。1967年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学後、早稲田大学会津八一記念博物館を経て、駒澤大学仏教学部へ。早稲田大学エクステンションセンターや日経カルチャー、朝日カルチャーセンター、NHK・Eテレの仏像番組の講師も務める。

専攻は仏教美術史。著書に「かわいい、キレイ、かっこいい たのしい仏像のみかた」(日本文芸社)、「すぐにわかる東洋の美術」(東京美術)、「仏像鑑賞入門」(集英社新書)など。

 

受講される皆様へ

日本ではお寺を参拝する時、仏像を鑑賞する時間は多くの方が1分程度といわれています。きっとお願い事をする時間なのだと思います。

仏像の前で手を合わせた後、ゆっくりと仏像を鑑賞してみましょう。1千年の時を越えて仏像の制作された時代が見えてくると思います。仏像が制作されるには、それなりの理由があります。国を守ろう、病気を治そう、未来永劫に平和が続きますように……こうした篤い願いが仏像を作りあげています。

仏像を鑑賞し、制作年代、制作者、その時代の特徴などが分かれば、これまで1分前後の鑑賞だったのが、10分、20分と長くなっていくでしょう。仏像から多くの情報が読み取れるようになると、これまで以上にお寺や博物館・美術館に行くのが楽しくなってくるはずです。この楽しさを外国人観光客の方々にも是非ご紹介してください!

この講師のレッスン一覧


仏教美術の楽しみ方 ~仏像鑑賞法~ 第1回

外国人観光客を通訳ガイドが仏教寺院にご案内する際、仏像や建築物を美術的な視点から説明出来たら、お客様の理解や興味が更に深まり、ゲストの寺院訪問はより素晴らしい体験として心に刻まれるでしょう。   今回の専門講座は仏教美術、特に仏像の鑑賞に焦点をあて、仏像美術研究で知られる村松哲文駒澤大学教授が2回にわたり、仏像美術の歴史、様式、鑑賞ポイントなど基本情報、専門知識をわかりやすく軽快な語り口で解説いたします。 第1回は、仏像が信仰されるようになった背景から始まり、歴史的な流れ、基本情報、作り方や素材を知る事によってどんな真実がわかってくるかを中心に学びます。第2回では関東と関西の寺院にある、お馴染みの仏像から、あまり知られてない特徴的な仏像を具体的に紹介します。   仏像が作られた理由、その時々の政治・経済・社会情勢など、一体の仏像にどんなメッセージがこめられているのかを知ると、より一層仏像の魅力が見えてくるでしょう。

仏教美術の楽しみ方 ~仏像鑑賞法~ 第2回

専門講座「仏教美術の楽しみ方~仏像鑑賞法~」第1回では、その歴史、基本情報、仏像に秘められた情報に焦点をあてました。第2回では「実際にお寺に行ってみよう」と題して、関東と関西の寺院の中から、あまり知られていない特徴的な仏像、ゲストを案内する機会の多いお馴染みの仏像を具体的に取り上げて、鑑賞ポイントを解説します。   第1回に引き続き、村松哲文駒澤大学教授が、それぞれの仏像の魅力を時代背景など専門知識もまじえながら、わかりやすく語ります。外国人観光客に仏教美術・仏像の一歩踏み込んだ魅力を伝えられるよう、是非お役立てください。