吉田 誠男(のぶお)

創業天正18年(1590年)、江戸扇子、団扇、和紙製品の老舗、伊場仙の14代目当主。日本橋生まれ。早稲田大学で原子力工学を学び、大手カメラメーカーエンジニアを経て、1976年から家業に従事、1985年より㈱伊場仙・代表取締役

 

「伊場仙」

伊場仙は徳川家康と共に江戸に上がった浜松の商人、伊場屋勘左衛門によって創業。江戸時代から日本橋堀江町(現在の東京都中央区日本橋小舟町)に店を構える。創業時より江戸幕府の御用を承り、主に和紙・竹製品などを扱ったが、その後、団扇と扇子の制作へと発展。江戸後期より団扇に浮世絵を扱い始め、初代豊国、国芳、広重などの版元として当時の屋号「伊場屋」の名を江戸中に広めた。10代目三郎より屋号を伊場仙に変更。当時の「伊場仙版」の絵は国内の美術館はもとより大英博物館、ボストン美術館、メトロポリタン美術館、ヴァンゴッホ美術館等海外の著名美術館でも見ることができる。

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浮世絵 ~版元が語る製作のすべて~

「浮世絵」は17世紀後半から20世紀初頭にかけて、大衆向けの娯楽として制作された絵画の一種です。訪日外国人にも日本的なデザイン、構図、色遣い、テーマなど、さまざまな魅力により人気が高い美術品でもあります。 本講座の講師は、創業1590年、徳川家康公と共に江戸入りし、浮世絵の総合プロジューサーである版元、現在は日本橋の扇子・団扇和紙の専門店として、江戸、明治そして現代と同じ場所で、伝統と格式、江戸の粋という美を守り続けてきた「伊場仙」の14代目当主、吉田誠男氏です。 作り手側ならではの制作過程の仕組み、関わった人々の印の見分け方、はたまた江戸人の暮らしや世相背景、現代のポップカルチャーへの影響など、講師の軽妙かつ分かり易い話を満喫し、お土産物としても美術品としても絶大な人気を誇る浮世絵を如何に深く、面白く、観るのか? 様々な切り口でガイディングを更に深め、お客様に一歩踏み込んだ浮世絵の世界を紹介してください。